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コラム

2020.03.06

症例:重度の口ゴボの治療例(歯槽性の上下顎前突/口唇閉鎖不全)

こんにちは。日本橋はやし矯正歯科 院長の林 一夫です。
この患者さまは以下の症状の改善をご希望になりご来院されました。

  • 重度の出っ歯、口ゴボ(上下顎前突)
  • お口が閉じにくい(口唇閉鎖不全)

いわゆる「口ゴボ」がこちらに該当します

 

こちらが治療前の横顔のお写真です。
口元が全体的に前に突出しています。

また、お口が閉じにくい状態(口唇閉鎖不全)なので、無理に口を閉じようとするとオトガイ部(正面から見た顎の部分)にシワができてしまっています。

これは「梅干状の隆起」「梅干状のシワ」と呼ばれるものです。

 

口腔内の写真を見てみましょう。
重度の出っ歯と、口ゴボの原因となる上下前歯の前突状態(上下顎前突)がよくわかります。

カウンセリングから診断を経ての説明

こちらの患者さまの診断は以下の内容となります。リスクや副作用についても十分にご説明しています。

  • 診断:口唇閉鎖不全、大きなover jet、上下顎前歯の唇側傾斜(歯槽性の上下顎前突)、上顎中切歯の翼状捻転、上下顎中等度の叢生
  • 治療法:上顎左右第一小臼歯・下顎左右第二小臼歯の抜歯、ミニスクリューによる加強固定、裏側の矯正装置による治療
  • 治療期間:2年6ヶ月
  • リスク:治療中の虫歯の可能性、上下顎前歯の歯根吸収、ミニスクリュー埋入部位の炎症
  • 副作用:治療中の矯正装置による口内炎、治療後の抜歯空隙の後戻り

矯正用インプラントを使用しました

今回の治療にあたって重要な点は以下となります。

  • 上左右の第一小臼歯、下顎左右第二小臼歯を抜歯/可能な限り前歯を後退させる
  • 矯正用のインプラント(ミニスクリュー)を使用/抜いた隙間を利用し前歯を後退させる

今回の矯正用インプラントはこちらです。

左右の小さな丸い金属がミニスクリューです。アンカースクリューともいわれます。

ミニスクリューは様々な種類がありますが、これが一番基本的なものです。

矯正装置は裏側矯正を用いています。

Eラインも整い大きく改善しています

治療後の横顔のお写真です。
前歯を大きく後退させたので更新閉鎖不全がかなり改善し、綺麗なEラインを獲得されました。

治療後の口腔内のお写真です。

ここまでの大きな変化をもたらしたのは抜歯したことと矯正用インプラントを使用したことです。

前述したように、抜歯で歯が移動するスペースを作り、インプラントの力を使って思い切って前歯を後退させたので、大きな変化を比較的短期間の治療でもたらすことができました。

抜歯やミニスクリューの使用は患者さまご自身が抵抗があることも少なくないのですが、今回は歯科医師のご説明を患者さまがよくご理解くださり、共に治療を頑張ってきたので、この結果を獲得することができました。

長い時間をかけて話し合うことができて本当に良かったと思っています。

治療期間は2年6ヶ月でした

なんとこの結果を3年もかからずに得られることができました。以下はその概要です。

  • 抜歯とその後の凸凹の改善:4ヶ月
  • 抜歯したスペースの閉鎖:1年10ヶ月
  • 最終的な咬み合せと配列の調整:5ヶ月

ご興味がある方はぜひカウンセリングをお受けください。何回受けていただいても無料となっております。

 

(2020年3月6日公開/2024年5月16日更新)

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